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骨は、生体が重力にあらがうために進化させてきた脊椎動物特有の身体支持器官であり、動物として運動機能を実現する基軸です。そして、カルシウムなど生命維持に必須なミネラルの代謝を司る重要な生命システムであるとともに、造血や免疫細胞を育む揺り篭です。
骨は常に新しく生まれ変わっている臓器であり、古い骨が破骨細胞によって取り除かれ、骨芽細胞が骨基質を分泌し新しい骨に置き換え、その強靭さを保っています。この再構築は「骨リモデリング」と呼ばれ、骨構成細胞のクロストークによって制御されており、このバランスの破綻が骨粗鬆症など様々な骨疾患に繋がります。骨細胞は骨基質に埋め込まれた特殊な細胞であり、神経細胞様の細胞突起によって骨内の骨細胞同士、そして、骨表面の破骨細胞や骨芽細胞とも密接にコンタクトしています。この細胞間ネットワークは、力学的刺激やホルモンなど生理活性物質の感受・応答を可能とし、骨の恒常性を制御していると考えられています。また、近年、骨から分泌される分子が、様々な生体制御システムや疾患と連環していることが明らかになってきました。そして、これまで運動器として捉えられてきた骨が、多臓器と連環する内分泌器官であると考えられ始めてきています。
本研究室は、骨を構成する細胞の機能を生体レベルで明らかにすることで、骨の動的な恒常性の維持機構と破綻メカニズムを理解し、様々な骨疾患や全身性疾患の革新的な治療戦略の確立を目指しています。
細胞の生存、死、増殖、分化など、細胞機能の根幹を制御する細胞内シグナル伝達の基本メカニズムを理解することによって、生命科学の基礎を学びます。さらに、細胞内あるいは細胞間のシグナル伝達の異常と病態との関連を理解し、疾患治療の分子生物学的基盤を学びます。
〈2019年度〉
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫と自己免疫Osteoimmunology and autoimmunity 」
2019年9月11日17:30~(M&Dタワー2階 共用講義室2)
・石井 優 先生 (大阪大学大学院医学系研究科 免疫細胞生物学教室 教授)
「生体イメージングによる骨・免疫動態研究最前線」
2019年10月2日17:30~(M&Dタワー2階 共用講義室1)
〈2018年度〉
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫学の自己免疫」
2018年10月5日17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
・長澤 丘司 先生 (大阪大学 幹細胞・免疫発生研究室 教授)
「骨と造血幹細胞を維持する骨髄の微小環境(ニッチ)の解明」
2018年9月18日17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室2)
〈2017年度〉
・池川 志郎 先生(理化学研究所
統合生命医科学研究センター骨関節疾患研究チーム・チームリーダー)
「単一遺伝子病の原因遺伝子の解明:骨関節疾患を中心に」
2017年9月14日17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫学の最前線」
2017年10月5日17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
・妻木 範行 先生(京都大学 iPS細胞研究所(CiRA))
「軟骨発生・分化の理解と軟骨疾患治療方法の開発」
2017年10月12日17:30〜(M&Dタワー2階共用講義室1)
〈2016年度〉
・戸口田 淳也 先生(京都大学再生医科学研究所
・教授 iPS 細胞研究所・副所長)
「疾患特異的iPS 細胞を活用した難治性骨格疾患の病態解明と創薬」
2016年10月3日 17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫学による自己免疫疾患への挑戦」
2016年9月8日 17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
〈2015年度〉
・片山義雄 先生(神戸大学医学部附属病院 血液内科 講師)
「興味の対象を理解するために対象外に眼を向けることの重要性」
2015年10月29日(木)17:30〜(M&Dタワー9階 大学院特別講義室4)
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫学の最前線」
2015年9月9日 17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
〈2014年度〉
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫学の最前線」
2014年12月4日 17:30〜(M&Dタワー2階 共用講義室1)
・石井 優 先生 (大阪大学大学院医学系研究科 免疫細胞生物学教室 教授)
「ここまで見えた、分かった、生きた骨組織の内部の動的世界」
2014年5月28日17:30〜(M&Dタワー9階 大学院特別講義室4)
〈2013年度〉
・高柳 広 先生(東京大学大学院 医学系研究科 免疫学講座 教授)
「骨免疫学の最前線」
2013年10月16日 17:30〜(M&Dタワー23階 共用セミナー室3 )
・池川 志郎 先生(理化学研究所
統合生命医科学研究センター骨関節疾患研究チーム・チームリーダー)
「ゲノム解析による疾患の原因と病態の解明:
パーソナルゲノム時代の疾患研究」
2013年9月14日17:30〜(M&Dタワー6階 共用セミナー室11 )
大学院生
募集
当研究室では、我々と共に基礎研究に熱意を持つ
博士課程・修士課程の大学院生を募集します。
naka.csi[@]tmd.ac.jp
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